観音崎沖のタチウオが、本格的な秋の訪れとともに、トップ40、50匹台と一気に上昇した。夏の間は30メートルの浅場だったが、現在は100メートルの中深場。群れが固まり出し、水深は70メートル前後をシャクれば「ガツン」の手ごたえ。前アタリから本アタリを待って「よし、もらった」の合わせ。「キーン」の電動音を響かせながらのリーリング。シルバーメタリックの美しい魚体を手にすれば、釣り人の笑顔がはじける。
まずはホット情報の入手と浦安「吉野屋」へケータイを入れる。「ケンさんの大好きなタチウオが、ここにきて好気配。一気に入れ食いモードに突入した。65~110センチがいい人で50匹前後。数日前に70匹台も記録した。指5本のメーターオーバーもまじった。20匹も釣れば土産は十分。ケンさん、いらっしゃい」。店主の吉野愼太朗さんの誘いにゴーサインを出し、釣友5人と同宿に駆け付けた。
午前6時すぎ、同宿に到着。ウイークデーだというのに各種釣り物でにぎわう老舗の宿。座は左舷トモから胴に6人がズラリ。定刻に岩渕祐介船長の操舵で河岸払い。ポイントまで航程は1時間20分あまり。昨夜から降っていた雨も小降りになり、「この程度なら雨も苦にならない。釣れるぞ」を確信するメンバー。
漁場に到着。「水深は90メートル。80メートルから65メートルまで誘い上げて」。船長の合図で2年ぶりのタチウオにアタックした。
使用ロッドは、オモリ負荷50号、1・8メートルの先調子ザオ、リールはPE3号を巻いた小型電動。仕掛けは50センチの腕長片天びん、オモリ80号に同宿特製のケン付きタチウオ2本バリ。
エサはサバの切り身。ハリに縫い刺しして船前に投入。指示ダナの80メートルまで落とし、シャクリの開始。リールを2巻きして誘い上げ、「さあ、食ってこい」とサオ先をにらむ。さらにシャクって70メートルで「ゴツ、ゴツ」とサオ先に前アタリの反応。ひと呼吸おくと「ググッ」。サオ先を押さえ込むような本アタリ。「今だ」とシャープな合わせ。電動の金属音を響かせながら取り込んだのは、指4本、80センチの中型サイズ。「これならお造りでいける」
左右の釣友たちも次々とヒットさせ、「しびれる手ごたえ。これがタチ釣りの魅力」と笑顔のオンパレード。指4本半を手にした友は、「ケンさん、早くカメラ、カメラ」と騒ぐ。「メーター超えしかシャッターを切らない?」とやんわりと拒否する当方。
10時を回って、雨が止んだ。「最低でも20匹。これからが勝負だ」と張り切る釣友。トモ寄りの仲間にエンジンが掛かった。中型を連発し、早くもツ抜けを達成。得エサのサンマの切り身を使っていたのだ。このサンマをおすそ分けしてもらい、当方も釣果を伸ばす。68メートルで「クッ、ククン」。合わせも決まり、好手ごたえを楽しんで85センチをゲット。「この調子だ」
今週の見出し
飯岡沖でマダイ数釣り
飯岡沖 ヒラメ、ハナダイも好調
木更津沖イイダコ活発
館山湾のカワハギ良型