外食の余裕ある社会に 物価高騰で遠のく客足 経営ひっ迫飲食店 しわ寄せ老舗にも 【2024衆院選 政治に問う ちばの現場から】(2)

飲食店の現状について説明する小山内さん=市川市
飲食店の現状について説明する小山内さん=市川市

 ここ数年、身の回りの物価や燃料費などが軒並み高騰し、その値上がりは収まらない。ぜいたくをせずに暮らしていても、生活苦に拍車がかかる。一般市民だけでなく、地域密着の飲食店経営者も、高くなり続ける原材料費や人件費に頭を悩ませている。市川市ですし店を長年経営し、千葉県飲食業生活衛生同業組合の理事長も務めている小山内仁さんは、客が足を運びづらくなった苦しい状況を実感。「働く人が外食にもお金を使える、余裕のある社会になってほしい」と求める。

 小山内さんが経営する「陸奥寿司」は約50年続く老舗。開店当初に比べると、市川市の人口は倍増したが客足は遠のくばかりだという。小山内さんは「このままだと多くの飲食店が閉店しかねない。(昔と比べて)お客さんたちの給料は変わらないのに、物価は上がって国民の生活に余裕がないのではないか」と肌感覚で懸念する。

 漁に使う燃料費などのコストが膨らんだ影響で、卸売市場で買える魚の値段の相場も高くな ・・・

【残り 705文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る