2025年3月12日 05:00 | 有料記事

中心市街地再生を託された「千葉氏」の胸像。奥に見える千葉神社への参道整備計画が進む=千葉市中央区の通町公園
千葉県内唯一の政令市・千葉市。人口100万人に迫る規模ながら、1992年の政令市移行を機に整備した多くの施設は老朽化し、今後立て続けに更新時期を迎える。大幅な税収増が見通せない中で、経済規模に見合った都市への転換が議題に上がる。一方、来年「千葉開府900年」を迎える同市は、千葉氏ゆかりの千葉神社の周辺整備などで街の魅力アップにつなげる構想を抱える。「核となる明確な魅力がない」と厳しく指摘される県都で、将来をどう描くのか。16日投開票の千葉市長選に向けて課題に向き合う。
◆有識者からの指摘
今年1月に、同市役所で開かれた宿泊税の導入を検討する有識者会議。「あれがあるから千葉市に行きたいという『突き抜けたコンテンツ』がない」。市内の観光資源に対し、厳しい指摘が相次いだ。
市内の外国人宿泊者数はコロナ禍前の約35%にとどまる。「海も緑も都会もあるのに観光客が来ない」。観光資源の磨き上げ、または開発が不可欠との見解でおおむね一致した。
宿泊税を導入するなら、限られた財源をどこに配分すべきか。議論を通じて浮き彫りになったのは、投資先となる市の明確な魅力が見当たらない現状だ。
◆施設も老朽化
前回市長選の際に掲げた公約について、神谷俊一氏は ・・・
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