交通手段は暮らしの鍵 利便性確保へAI模索も 自家用車やバス頼みの不便地域 【2024衆院選 政治に問う ちばの現場から】(3)

実証運行が今月始まったデマンド交通に乗車する利用者=香取市
実証運行が今月始まったデマンド交通に乗車する利用者=香取市
夕方から家族を迎える車が並ぶJR佐原駅前のロータリー(画像の一部を加工しています)
夕方から家族を迎える車が並ぶJR佐原駅前のロータリー(画像の一部を加工しています)

 トラック・バス運転手らの労働時間規制が強化された「2024年問題」で、運転手不足が加速し、物流業界だけでなく、交通輸送業界も対応に追われている。県内各地で民間バス路線の減便や再編が進む中、鉄道駅が遠く、住民の高齢化が進む地域では生活に必要な交通手段の確保が懸案に。香取市は今月1日から、AI(人工知能)を活用したデマンド交通「かとくる」の実証運行を始めた。

 このデマンド交通は、市所有のワゴン車9台を使用。運行はタクシー会社が担うが、民間に過度な負担をかけないよう、市は4社に分散委託した。アプリか電話で事前予約し、予約状況に応じてAIが最適な走行ルートを作成する仕組み。

 廃止バス路線の代替で主に通勤通学を支援し、決まったルートを走る「ルート運行」と、外出支援で利用者の需要に応じてルートを柔軟に設定する「区域運行」の2方式。実証実験は来年3 ・・・

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