菅直人新首相が誕生し、政局の“第2ラウンド”突入から一夜明けた週末の5日、県内各政党は「7月決戦」となる参院選に向け、決起集会や街頭演説会、立候補予定者の事務所開きを行うなど、さらに活発化。スポーツ選手やタレントら著名な立候補予定者の来葉も相次ぎ、千葉選挙区(改選数3)の出馬予定者とともに、本番さながらの本格的な支援拡大活動を展開した。
民主党は5日、比例代表の立候補予定者として同党が公認した柔道女子五輪金メダリスト、谷亮子氏(34)を県内に投入し、千葉市や船橋市など各地で街頭演説会を実施した。
千葉市緑区のショッピングセンター前では、詰め掛けた多くの市民が到着を待ちわびる中、谷氏は同党が千葉選挙区に擁立した新人の出馬予定者と一緒に登場し、無党派層にアピール。
黒のスーツ姿の谷氏は「日本の経済、雇用対策に一生懸命取り組みたい」と出馬の決意を表明。子育てをしながら柔道で現役を続けてきた自らの経験を踏まえ「育児をしながらスポーツを続ける環境がまだ日本にはない。日本がもっと明るく経済成長を遂げるには、女性の労働環境がとても大切」と訴えた。
聴衆からは愛称の「やわらちゃーん」と歓声が上がり、演説終了後は握手を求める人であふれかえるなど、民主党の逆風とは無縁の人気ぶりを見せた。
一方、自民党県連は5日、千葉市中央区内のホテルで同党支持者ら約千人を集め、参院選に向けた事実上の決起集会「自由社会を守る県民の集い」を開いた。
集会には、自民が比例代表で公認したタレントで介護施設経営者の三原じゅん子氏(45)も出席した。
三原氏は、千葉選挙区に同党の公認候補として出馬予定の現職と新人が決意表明した後、壇上に登場。
「私も25年前から、山武市で両親とともに暮らしている千葉県民。がんのサバイバー(闘病・生還者)、そして介護施設の経営者として、何とか現場のママの声を国政に届けたいと思って頑張っています。よろしくお願いします」とあいさつ。政権奪還の足掛かりとなる参院選勝利に向け、党勢拡大への協力を求めた。