2025年6月6日 20:12 | 無料公開
バレーボール女子の有力選手の日本国籍取得を巡り、手続きに関わった日本バレーボール協会幹部が、国に提出する上申書の偽造を試みていたことが6日、分かった。この選手が以前に所属していたVリーグ(現SVリーグ)のチームが文書への署名と押印を拒否したため、提出されずに済んだが、協会のコンプライアンス委員会が問題視し、調査している。複数の関係者が明らかにした。
女子選手は2018年から日本でプレー。ただシーズンオフには出生国に戻って代表チームや元の所属チームで練習していた。国籍変更の手続きを進める中で、オフに長期間帰国していることが不利に働くことが分かり、日本協会幹部が昨年、書類の偽造を画策した。
幹部は、この選手の帰国が、Vリーグのチームの命令による出張だったと見せかけるため「技術向上のため研修として出張を命じていた」とする虚偽の内容の上申書を作成。その上で、選手が23年まで在籍していたVリーグのチームの責任者に対し「申請が通るか通らないか瀬戸際の局面」などとし、署名と押印を求めた。