2025年5月30日 10:50 | 無料公開

アーミテージ元米国務副長官の追悼式典で、思い出を語る加藤良三元駐米大使=29日、メリーランド州アナポリスの海軍兵学校(共同)
【アナポリス共同】米国有数の知日派として知られ、4月に死去したアーミテージ元国務副長官の追悼式典が29日、東部メリーランド州アナポリスの海軍兵学校で開かれた。バーンズ前中央情報局(CIA)長官は弔辞で「彼は信頼を築く達人で、生涯にわたる友情を築き上げた。日本や東南アジアとの特別な関係をはじめ、世界中の首都において」と故人をしのんだ。
バーンズ氏は「外交が抽象的な概念ではなく、信頼の構築という非常に人間的な営みであることを彼は深く理解していた。同盟国とは信頼を構築し、敵対勢力には厳しさと一貫性を用いるのが彼の外交だった」と振り返った。
アーミテージ氏との思い出を披露した加藤良三元駐米大使は式典後、今後の日米関係について「もし彼が存命だったら、日本は何も恐れることやひるむことはないと言ったと思う」と語った。式典には数百人が参加し、ブリンケン前国務長官らの姿もあった。
アーミテージ氏は2001〜05年にブッシュ(子)共和党政権で国務副長官を務め、在日米軍再編問題などに取り組んだ。