下村元文科相、還流結論を否定 「会計責任者と認識齟齬」

自民党派閥裏金事件を巡り、衆院予算委で発言する下村元文科相=27日午後

 自民党派閥裏金事件を巡り、旧安倍派幹部だった下村博文元文部科学相が27日、衆院予算委員会に参考人として出席した。2022年8月の同派幹部会合に関し、政治資金パーティー券販売ノルマ超過分の資金還流を再開するとの結論は出ていなかったと改めて主張。幹部会合で還流再開が決まったと証言した会計責任者の松本淳一郎氏と「認識に齟齬がある」と強調した。

 下村氏は、幹部会合に関し、派内で還流再開の要望があると発言したと明らかにした。他の幹部も同様の発言をして、既に共通認識だったと述べた。一方で「還流再開を決めたことはない」と断言。結論が出なかったために「松本氏が今まで通りの現金による資金還流でいいのではないかと判断したと思う」と指摘した。

 22年4月に当時会長の安倍晋三元首相の指示で還流中止を決めたものの、その後、派内の議員から還流再開を求められたため、6月下旬と、安倍氏死去後の7月下旬に、会計責任者に事務的に伝えたと証言した。還流再開は指示していないと繰り返した。


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