2014年2月19日 11:13 | 無料公開
横芝光町宮川の食品工場跡地で微量ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物の中間処理業を計画していた名古屋市のセオリーが、同跡地にあった同社千葉工場を閉鎖したことが17日、分かった。同社は同日、工場内の機材やトランスなど汚染物質を全て県外へ搬出するなど事実上、県内から撤退した。
同社は2012年6月、微量PCBが混じった油を光触媒という技術で中間処理する実証実験を実施。同社はこの工場で微量PCB廃棄物の中間処理業の操業を目指していた。ただ、周囲は住宅地で医療機関や教育施設もあり、地域住民らは反発。同年12月には同町が「微量PCB廃棄物処理施設設置に反対する宣言」を出すなど、町を挙げての反対運動へ発展していた。
取材に対し、同社の伊藤一徳社長(49)は「この場所で事業をするには時間がかかりすぎる。地主の要請もあり、ここは撤退する。県内での事業を諦めたわけではないが、(再度、事業をするとしても)この場所はない」と話した。
同町の佐藤晴彦町長は「多くの町民の協力を頂き、この大きな問題を解決できた。感謝申し上げる」と話した。