2025年5月22日 05:00 | 無料公開

海外からの着信電話に注意を呼びかけるチラシを住民に手渡し、説明する杉さん=21日、千葉市中央区都町
警察庁特別防犯対策監で俳優の杉良太郎さん(80)が21日、千葉市中央区都町地区を訪れ、電話de詐欺の被害防止を住民に呼びかけた。県内では電話de詐欺につながる可能性がある国際電話番号からの着信が増加傾向にあり、杉さんは固定電話で国際電話番号からの着信をブロックできるサービス活用の周知を図った。
同地区の町内会が以前から県警と協力した防犯活動に力を入れていることから、今回の訪問が実現。杉さんは県警の学生ボランティア「ブルー・スターズ」の高校生らとともに住宅を訪問し、チラシを手渡すなどして住民に電話de詐欺への注意を呼びかけた。被害を未然に防止するため、国際電話番号をブロックできるサービスも紹介。その後、県警の職員らが具体的な申込方法を案内した。
杉さんは「(電話de詐欺の被害が)起きてから動くのでは遅い。元を絶たなければならないと呼びかけ続けている」と説明。「防犯機能付きの電話を使ったり、留守電に切り替えるなどして、知らない人からの電話がかかってこないようにしてほしい」と事前の対策の重要性を呼びかけた。
被害が出るまでには至らなかったが「怪しい電話がかかってきた」といった相談を含め、県警への電話de詐欺に関する通報件数は、今年1~4月末までに約5300件あった。そのうち国際電話番号からかかってきたとみられるものは約3800件で全体の72%ほどに上り、昨年の約59%から増加している。
国際電話番号は+(プラス)から始まる番号で、県警は固定電話でこれらからの着信をブロックするサービスの活用や知らない番号からの着信には出ないようにするなどの対策を呼びかけている。ブロックサービスは県警各署で申し込むことができる。