2025年4月11日 05:00 | 有料記事

香取市内で販売が始まった「香炉形顔面付土器」がモチーフのカプセルトイ(一般社団法人「障害者就労支援ネットワークP&P」提供)

カプセルトイの中身。フィギュアと一緒に「ハッピーになる呪文」や土器の情報紙が入っている
香取市で発掘された県指定有形文化財「香炉形顔面付(こうろがたがんめんつき)土器」をモチーフにした手作りフィギュアが完成し、カプセルトイ「呪術顔面土器」として香取市内で販売が始まった。障害者の就労環境向上や収入増に取り組む一般社団法人「障害者就労支援ネットワークP&P」(柏市)が販売し、県内の障害者福祉事業所の障害者が製作に当たっている。1回500円。
土器は香取市内の良文貝塚で1929(昭和4)年に発掘された。仏具の香炉に似ていることが名称の由来で、縄文後期の土器とされる。用途については不明な点が多いが、日常的ではなく、呪術的な用途で使用されたと考えられている。
商品化のきっかけは、昨年、香取市で開かれたアイデアコンテスト「佐原のあしたPROJECT第三期」で、同法人代表理事の奥岳洋子さんが所属するチーム「香取サブカル観光PR課」が優秀賞に選ばれたこと。香取の歴史や文化をアニメ化や商品化などでサブカルチャーに変換して親しみやすくし、新たな観光の動線を創出するアイデアを提案した。
奥岳さんによると、福祉事業所を取り巻く環境は厳しく、福祉事業所から障害者の生産活動による販路開拓などの問い合わせが増えたといい、カプセルトイの商品生産では県内の障害者福祉事業所の力を活用。障害者が見本を参考に一つずつ手作業で製作している。
フィギュアの企画は香取サブカル観光PR課が担当。コンセプトなど一連の商品企画は奥岳さんが担った。素材はプラスチッ ・・・
【残り 397文字】