ノスリ 冬の空に雄々しく舞う 成田篤彦 【房総の草木虫魚】(439)

ノスリ 全長約55センチ。トビよりわずかに小さいタカ。ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯域とアフリカに広く繁殖する。県選定要保護生物=2024年12月18日、木更津市(筆者撮影)
ノスリ 全長約55センチ。トビよりわずかに小さいタカ。ユーラシア大陸の温帯から亜寒帯域とアフリカに広く繁殖する。県選定要保護生物=2024年12月18日、木更津市(筆者撮影)
ノスリ 上昇気流を利用して羽ばたかないで飛ぶ(帆翔)=2013年12月22日、木更津市(筆者撮影)
ノスリ 上昇気流を利用して羽ばたかないで飛ぶ(帆翔)=2013年12月22日、木更津市(筆者撮影)

 青空にうっすらと雲がかかり、風もなく、空気が澄んでいた。川沿いの県道では車がビュー、ビューと猛スピードで次々と走行している。

 川岸から、トビ?が県道を越え、道沿いの廃屋の2階屋根の先端に止まった。ふっくらとした白い胸に茶褐色の縦斑がある。大きな眼、少し奥眼、かぎ型のくちばし。ノスリだ。

 「こんな場所に!」と驚いた。しかし、ここにいれば「餌場の水田地帯が一望できる」と思った。しばらくすると近くの水田の用水路に降りた。そして、目前の電線に止まり、濡れた翼を乾かすように広げた。私を全く警戒していない。これにも驚いた。

 ノスリはユーラシア大陸の温 ・・・

【残り 1033文字】



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