【ふつうの家族】(1) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 曇天から襲来する雨粒が、轟音(ごうおん)を立てて、築十七年のマイホームを叩(たた)いている。

 屋根だけでなく、家じゅうの窓と外壁を。横殴りというより、もはや斜め上殴りの雨だ。 ・・・

【残り 789文字、写真 1 枚】



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