人口減にどう歯止め 価値高め活性化なるか 【富津市の課題 9月29日市長選】

「日本遺産」認定を目指す鋸山と海岸でくつろぐ観光客=富津市金谷
「日本遺産」認定を目指す鋸山と海岸でくつろぐ観光客=富津市金谷

 南北に続く海岸線と山間部を抱える富津市。豊かな自然を魅力としながらも、人口減少が進む中で地域の活力をどう維持するか、対応を迫られている。22日告示、29日投開票の市長選を前に現状と課題を探った。(かずさ支局・岡田正弘)

 市の人口は、1985年の5万6777人をピークとして減少に転じ、9月1日現在3万9419人。毎年500人前後のペースで減り続け、出産・子育て世代の近隣市への転出も目立ち、その減少幅は拡大傾向にある。

 今年4月、民間組織「人口戦略会議」が公表した「消滅可能性自治体」の中に富津市は分類され、改めて厳しい現状を突き付けられることになった。市担当者は「人口減少対策は特効薬がない。これまで取り組んできた子育て支援策などの事業を積み重ね、少しでも住みやすい市に結びつけたい」と対策の難しさをにじませた。

◆「定住」巡る模索

 市は、子育てへの支援策の充実に力を入れるほか、移住・定住施策を重視してい ・・・

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