2022年12月14日 14:37 | 有料記事

成田駅に近く観光客向けのホテルが立つ成田市役所周辺。子育て世代向けの住宅供給が課題となっている=14日
成田空港が立地する成田市。2029年3月完成予定の3本目の滑走路を軸とした空港機能強化を控えている。今年1月には日本の農水産物の輸出増を掲げた新成田市場(公設地方卸売市場)が完成。成田国際空港会社(NAA)は旅客ターミナルと貨物地区それぞれの集約化方針を示し、市内経済活性化に向けた好材料がそろった。一方、住宅供給の不足を背景に子育て世代が減少傾向にあり、対策が急務となっている。18日告示、25日投開票の市長選を前に市の現状と課題を探った。(成田支局長 渡辺翔太)
市は、成田空港の近距離に新成田市場を開設。輸出手続きをワンストップで完結できる機能を有し、30年度の輸出取扱金額100億円を目指している。今年9月までで約11億3千万円分輸出し、市街地に市場を置いていた前年同期から約17・6倍にまで拡大した。
◆明るい青写真
市内経済にとって期待できる要素は他にも多い。3本目の滑走路が完成すると、成田空港の年間発着枠は30万回から50万回に増える。NAAの想定では、▽旅客数は4千万人から7500万人▽貨物取扱量が200万トンから300万トン▽空港内従業員が4万人から7万人-に増える。
明るい青写真を実現す ・・・
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