現職、新人2氏の争い 財政再建、暮らし政策訴え 茂原市長選告示

 任期満了に伴う茂原市長選は15日告示され、再選を目指す現職の田中豊彦氏(59)=民主推薦=と前市議会議員で新人の三橋弘明氏(59)のいずれも無所属の2人が立候補を届け出た。大きな債務を抱える市財政を立て直し、市民の期待にどう応えるか、1週間の舌戦が始まった。

 行財政改革を進める中で財政再建に強い意欲を見せる田中氏に対し、三橋氏は厳しい予算の中で市民の暮らしを守る政策を訴えている。

 田中候補は、午前10時から同市高師町の選挙事務所で出陣式。

 県内選出の衆議院議員をはじめ、推薦を受けた連合千葉、周辺の首長や県議、支持する市民ら約600人が応援に駆け付けた。

 田中候補は、学校の耐震化や市土地開発公社の赤字負担の軽減などの公約を訴え、「借金まみれの茂原市を何とかしなければと思い市長になり、(4年間で)市の借金を約120億円減らした。給食公社の解散も長生病院の黒字化も不可能と言われたが、私はやった。やればできる」と実績を強調し、さらなる支持を求めた。

 三橋候補は午前10時から、同市八千代の選挙事務所に衆議院議員や支持者ら約150人を集めて出陣式。「発想を転換」をキャッチフレーズに、初挑戦の意気込みを熱く語った。

 大企業の撤退で、茂原市の財政状況の悪化を懸念していることを踏まえ「財政再建が課題な上、ガソリン代や電気代の値上げなど暮らしが圧迫されている。市民の暮らし、安全を守ることが第一」と訴えた。また「市長ら三役、職員の給与アップは問題だ。私は身を削り、皆さんのために役立ちたい。厳しい戦いだが、相手の背中が見えてきた」と声に力を込めた。

◆茂原市長選立候補者(届け出順、敬称略)
田中豊彦 59無現(1)(民主推薦)
三橋弘明 59無新


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