いのちの時間2 第8話 作・相羽亜季実

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 次の飛行機が予定通りに到着することを知らせるアナウンスが、空港の高い天井に跳ね返り、二重に響いている。

 バスを降りて第三ターミナルへやってきた愛子は、電光掲示板の前で立ち止まった。チケットを取り出し、掲示板の文字と照らし合わせる。ショルダーバッグのひもをかけなおし、チェックインカウンターへ向かった。

 荷物のチェックを済ませ、スーツケースを預ける。搭乗券を受け取って、腕時計に ・・・

【残り 1775文字】



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