いのちの時間2 第3話(上) 作・相羽亜季実

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 蒸し蒸しする雨の多い季節が過ぎたと思ったら、代わりに本物の夏がやってきた。減っていた客足を取り戻すように、舟よし食堂は賑わいを見せている。ビールの美味しい季節だ。

「いやあ、暑いねえ」

 入ってくるなりそう言って、シバタは手を拭いたおしぼりで顔を拭う。

「いらっしゃい。イサキのいいのが入ってるよ」 ・・・

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