【詳報】寝たきりの妻殺害、81歳被告に猶予刑 「誠実に介護していた」と情状酌み… 千葉地裁

千葉地裁
千葉地裁

 自宅で長年介護してきた85歳の妻を同意の上で殺害したとして、承諾殺人罪に問われた千葉市緑区、無職、河辺誠雄被告(81)の判決公判が4日、千葉地裁であり、福家康史裁判官は懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役3年)を言い渡した。福家裁判官は「要介護5の妻を誠実に介護をしている中での犯行。反省の態度を示している」と情状を酌み、猶予刑を選択。言い渡し後「一生をかけて償うとの覚悟を忘れず、一日一日を過ごしてほしい」と説諭した。

 判決などによると、妻のハツ子さんは今年5月に自宅で倒れ入院する前から、延命措置や手術を拒否する意思を被告に示しており、入院中は「自宅で死にたい」と発言。6月の退院後は寝たきり状態になり、何回も「首を絞めて殺して」などと訴えていた。

 事件があったのは7月5日午前。トイレに行こうとしたハツ子さんが倒れ意識を失った際、被告は「ベッドに戻しても苦痛がなくならないなら、首を絞めた方が良いの ・・・

【残り 893文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る