【速報】2億円の配水管工事巡り入札不正か 千葉県企業局職員、市川の会社に情報漏洩疑い 千葉県警が書類送検

千葉県警
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 昨年発覚した千葉県市川市の下水道工事入札を巡る汚職事件。この捜査の過程で約2億円の工事を巡る新たな入札不正の疑いがあることが30日、捜査関係者への取材で分かった。捜査関係者によると、千葉県警は工事の予定価格を漏洩(えい)したとして県企業局の職員2人を官製談合防止法違反などの疑いで書類送検した。漏洩された予定価格をもとに入札したとして市川市内の会社「京葉ガスエナジーソリューション」の従業員についても公競売入札妨害の疑いで書類送検した。ともに29日付。

 捜査関係者によると、書類送検されたのは当時、県企業局市川水道事務所の男性職員(27)と同僚の男性職員(28)、同社の男性従業員(36)。

 県企業局の2人は2023年12月、同市内で同社の従業員に対し、同局発注の配水管整備工事の予定価格を漏洩した疑いがある。従業員はその予定価格をもとに入札し、公正を害した疑いがあり、同社はその工事を落札している。

 3人はいずれも容疑を認めている。27歳の職員は「業務を進めていく上で優位に立ちたかった」、28歳の職員は「(27歳の職員には)普段からお世話になっているので断れなかった」と供述。同社の従業員は「なんとしても落札したかった」と話しているという。

 この工事の予定価格は1億9930万9千円(税込み)。同社が落札し、1億9635万円(同)で契約を結んだ。

 同社は県警からこの従業員との接触を禁止されていたため詳しい話を聞けていないとした上で「社員が書類送検されたことは重く受け止めている。今後詳しく内容を調べ、再発防止に努める」とコメントした。


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