米、鉄鋼関税50%署名へ 25%から倍増、アルミも

ホワイトハウスで記者会見するキャロライン・レビット報道官=3日、ワシントン(AP=共同)

 【ワシントン共同】米ホワイトハウスのレビット報道官は3日の記者会見で、トランプ大統領が同日に鉄鋼とアルミニウムの追加関税を50%と現行の2倍に引き上げる文書に署名する予定だと明らかにした。発動日は明示しなかったが、トランプ氏は4日に導入する意向を示している。高関税で海外から安価な製品が流入するのを防ぐ狙いで、国内産業を守る姿勢を改めて鮮明にした。各国との貿易摩擦の激化は不可避で、進行中の関税交渉に影響が出る恐れもある。

 米政権は3月、輸入の増加が安全保障上の脅威になっているとして、通商拡大法232条を根拠に25%の追加関税を発動した。トランプ氏は「50%であれば(海外製品は)フェンスを越えられない」と主張し、輸入を抑え込むと強調。鉄鋼、アルミ産業にはプラスとなるが、部材の価格上昇を招けば自動車といった産業は負担が増す。

 米国は4月に導入した「相互関税」の上乗せ分を一時停止し、各国・地域と交渉中だ。ロイター通信によると、欧州連合(EU)は鉄鋼などの50%関税が発動された場合には、報復措置を示唆している。


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