いわき信組不正融資247億円 無断口座開設、第三者委が報告

いわき信用組合の不正融資問題を巡り、第三者委員会が開いた記者会見=30日午後、福島県いわき市

 いわき信用組合(福島県いわき市)が預金者に無断で口座を開設するなどした不正融資問題で、第三者委員会が30日、調査報告書を公表した。不正融資は1293件、総額247億円分が実行されたと認定した。

 総額のうち、外部に流出した額は21億〜22億円。8億〜10億円の使途不明額があることも明らかにした。東日本大震災後の2012年に200億円の公的資金注入を受け、経営状況が改善したのをきっかけに、これらの不正融資を損失として処理する償却が始まったという。

 第三者委の新妻弘道委員長は、関係者から十分な聴取ができていないなどとして「全容解明にはほど遠いと言わざるを得ない」と述べた。


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