2025年5月30日 18:14 | 無料公開

司令塔のイメージ
政府が放送番組の高品質化や輸出拡大を後押しするため、テレビ局などの民間企業や有識者らを交えた協議会を設立することが30日、政府関係者への取材で分かった。2025年度にも創設する方針で、基本戦略の策定を担う「司令塔」の役割を持たせる。専門人材の育成や将来を見据えた資金調達の多様化といった課題に対応し、放送産業の国際競争力を高める狙いがある。
映像作品を巡っては、ネットフリックスなど制作に巨額の資金を投じられる動画配信大手が躍進。韓国など政府を挙げて世界展開を後押しする国も出てきており、世界的な競争が激しくなっている。日本はゲームやアニメで高い存在感を放つ一方、実写の放送番組は流通や視聴者層が国内にとどまりがちだ。
このため、政府は「放送・配信コンテンツ産業競争力強化促進協議会(仮称)」を新設し、巻き返しを図る考えだ。放送業界を所管する総務省やNHK、民放の担当者のほか、知的財産の権利に詳しい弁護士や金融機関からの参加を想定する。官民で共通の目標を掲げ基本戦略を策定する。