香港路線減便続く、地震うわさも SNSで拡散、訪日客は増加傾向

グレーターベイ航空の旅客機=徳島空港(県提供)

 香港から日本の地方空港を結ぶ路線が相次いで減便となっている。交流サイト(SNS)で広がる「7月に日本で地震が起きる」とのうわさが要因と指摘する旅行業界の関係者はいるが、香港からの訪日客数は増加傾向が続く。路線増による競争の激化や円高といった複数の要因が関係している可能性がある。

 香港の格安航空会社(LCC)のグレーターベイ航空は昨年11、12月に香港と仙台、徳島を結ぶ国際定期便を始めた。だが需要が減少したとして、5月から10月まで週4往復の仙台便と、3往復の徳島便をいずれも減らした。香港航空は6月から10月は仙台との定期便を運休。5、6月は福岡便を減らす。

 香港では風水師がSNSで地震のうわさを拡散しており「2月に団体客のキャンセルが発生した」(航空会社幹部)という。4月末、香港から徳島へ旅行に来た公務員クラウディア・ウォンさん(25)は「私は心配していないが、友達は日本への旅行を8月以降にずらした」と話した。

 日本政府観光局香港事務所は「地震のうわさの影響は現時点では限定的」とする。


  • Xでポストする
  • LINEで送る