日産、次世代HV技術を公開 燃費向上、25年度後半に導入へ

日産自動車が開発する独自ハイブリッド車技術「e―POWER」の次世代版を搭載した車両=26日午前、神奈川県横須賀市

 日産自動車は26日、独自ハイブリッド車(HV)技術「e―POWER(イーパワー)」の次世代版を搭載した車の報道向け試乗会を開いた。燃費性能を大幅に改善し静粛性も向上させた。2025年度後半に欧州で導入し、北米や日本にも展開する予定で、商品力のアップで経営再建につなげたい考えだ。

 モーターやインバーター(電力変換器)、発電機などを一体化することで駆動音を抑制。弱点だった高速走行時の燃費も改善し、現行に比べて15%向上させた。

 試乗会は神奈川県横須賀市の追浜工場に隣接するテストコースで開いた。試乗では、現行の第2世代と、最新の第3世代イーパワーを搭載したスポーツタイプ多目的車(SUV)「キャシュカイ」を乗り比べた。直線で加速する際に駆動音が大きくなる第2世代に比べて、第3世代はほとんど音がせず、電気自動車(EV)の乗り心地に近かった。

 25年度後半から欧州向けに売り出すキャシュカイのほか、26年度に北米で投入するSUV「ローグ」、日本で発売する大型ミニバン「エルグランド」にそれぞれ搭載する。


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