日大アメフト薬物事件で有罪判決 東京地裁、被告は説諭にうなずく

 日本大のアメリカンフットボール部員を巡る違法薬物事件で、麻薬取締法違反(所持)の罪に問われた北畠成文被告(21)に東京地裁は9日、懲役1年4月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。被告が同部の寮で部活の友人と大麻を使用しており、友人が大麻と一緒に入手した覚醒剤を、合成麻薬MDMAと誤認して預かり、寮で保管していたと認定した。

 池田知史裁判官は、被告が反省し、大学による処分が見込まれるなどとして刑の執行を猶予した。判決後「今回の件でいろんなことを学んだと思う。これからの人生で生かしてください」と諭し、被告は小さくうなずいた。

 判決によると、昨年7月、東京都中野区の同部の寮で、覚醒剤を含む錠剤片0・198グラムを麻薬と誤認して所持した。

 北畠被告は公判で「部内で10人程度が大麻を使っていた」と説明。大学が寮を立ち入り調査した際、副学長だった元検事の沢田康広氏が対応したことについて「もみ消してもらえると思い安心した」と発言していた。


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