2023年12月4日 17:03 | 無料公開

富雄丸山古墳「今回調査する木棺がある粘土槨」(イメージ)
国内最大の蛇行剣と盾形の銅鏡が出土した奈良市の富雄丸山古墳(4世紀後半)で4日、新たな発掘調査が始まった。剣や鏡とともに見つかった木棺の内部を調べる。木棺は保存状態が良く未盗掘で、被葬者像の解明につながる副葬品の有無に注目が集まりそうだ。
富雄丸山古墳は直径約109メートルで日本最大の円墳。墳丘北東側に張り出した造り出し部にある埋葬施設の粘土槨から、蛇のように曲がった長さ2・3メートルの蛇行剣と、空想上の怪獣「だ龍」が表現された盾形銅鏡が見つかり、1月に奈良市教育委員会などが発表した。
剣と鏡は木棺に添えられるような形で木棺の外に置かれ、木棺はふたの一部も残存していた。