山村暮鳥「幻の仮製本」発見 茨城、絶筆の校正文も 

茨城県立歴史館で見つかった山村暮鳥の詩集「雲」の仮製本

 明治、大正時代の詩人山村暮鳥の死後に発表された詩集「雲」の仮製本が14日までに、茨城県立歴史館(水戸市)で見つかった。絶筆となる直筆の校正文も貼り付けられており、歴史館は「『幻の仮製本』と言われてきたので、貴重な発見だ」としている。

 暮鳥は群馬県出身で、キリスト教の布教をしながら創作に励んだ。茨城県内で1924年に40歳で亡くなり、翌年に「雲」が刊行された。

 歴史館によると、発見されたのは葬儀のために急きょ作られた2冊の仮製本のうちの1冊。1冊は墓に入れられ、残り1冊の所在が不明だった。


  • Xでポストする
  • LINEで送る