平安時代の「白虎楼」の瓦か 京都・平安宮跡で出土 

京都市の平安宮跡で見つかった、「白虎楼」のものとみられる瓦片=29日、京都市埋蔵文化財研究所

 京都市の平安宮跡で、宮内の楼閣「白虎楼」に使ったとみられる平安時代の瓦片100点以上が29日までに、京都市埋蔵文化財研究所の調査で見つかった。白虎楼の遺物は確認されておらず、研究所は「白虎楼の存在を考古学的に裏付ける。楼の様子を知る手掛かりになる」としている。

 白虎楼は、天皇即位など重要な儀式を行う「大極殿」の南西に設けられた建物で、詳しい高さは分かっていない。歴史書などによると二重屋根で、当初は外敵を見張る目的があったが、大極殿を引き立てる役割もあったという。

 9~11世紀、大極殿とともに焼失・再建を繰り返したが、3度目の焼失後は再建されなかった。


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