菱川師宣の肉筆画発見 珍しい横たわる人物構図 

見つかった菱川師宣の肉筆画「若衆枕香之図」

 「見返り美人図」などで知られる江戸初期の浮世絵師、菱川師宣の肉筆画が老舗和菓子店「虎屋」(東京)の収蔵庫で15日までに発見された。

 若い男性が部屋で横たわる姿が描かれ、鑑定した大和文華館(奈良市)の浅野秀剛館長は「師宣で横たわる人物を描いた構図は極めて珍しい。師宣の作画範囲の広がりを知る上で貴重だ」としている。

 見つかったのは「若衆枕香之図」(縦19・5センチ、横32センチ)。若い男性が枕に寄り掛かって香を聞く姿が、師宣独特の優美な曲線と鮮やかな色彩で描かれている。掛け軸に仕立てられていた。晩年の作品とみられている。


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