周辺の血痕は男の血? 頭か手にけがの可能性 睦沢の男性殺害

 睦沢町小滝の会社役員、田中秀和さん(61)が自宅に侵入してきた男に殺害された事件で、田中さん方周辺で見つかった複数の血痕は男の血液の可能性が高いことが4日、県警への取材で分かった。県警捜査1課と茂原署の捜査本部は男が田中さん襲撃時に頭か手にけがを負ったとみており、病院や薬局などへの聞き込みを続けている。

 捜査本部によると、血痕は田中さん方裏手の路上から約100メートルにわたって点々と続いており、近くの竹やぶでも発見された。男が逃走する際についたらしい。血液の量や状況から返り血や凶器についた血とは考えにくく、捜査本部は男から流れ落ちた血液とみてDNAなどの鑑定を急ぐ。

 田中さんは3日未明、妻(51)と就寝中、侵入してきた男ともみ合いになり、刃物で胸や腹を刺されるなどして死亡した。犯行に気付いた妻は「男を木刀でたたいた」と話している。

 捜査本部は4日、機動隊を投入して田中さん方周辺で凶器などの遺留品を捜索。きょう5日も続ける。

 県警によると、同町内は昨年、十数件の侵入盗があり、うち5件が寝静まった夜間に忍び込む手口だった。2011年9月には、田中さん方敷地内の倉庫から銅線(約9万円相当)が盗まれる窃盗事件があった。捜査本部は盗み目的とトラブルによる犯行の両面で慎重に調べている。


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