技術磨きリーダーに 恩返し誓い仕事励む 聴覚障害の歯科技工士・旭中央病院の村上祐太郎さん(38)【明日への一歩 県多様性尊重推進条例施行】

筆談ボードも活用して仕事のやり取りをする村上さん=旭市
筆談ボードも活用して仕事のやり取りをする村上さん=旭市

 国保旭中央病院(旭市)の歯科・歯科口腔(こうくう)外科に勤務して約15年。歯のかぶせ物や入れ歯などを作る歯科技工士として活躍中だ。コミュニケーションへの配慮など「働きやすい環境の中で仕事ができている」と職場の理解を実感。高い意欲で知識と技術に磨きをかけており、昨春、技工士3人のリーダー役を任された。

 1歳の時に高熱の影響から重い聴覚障害に。日常のコミュニケーションは口話を主に用い、手話通訳なしでもほぼやり取りできる。話す人の口の形の読み取りに加え、両耳に補聴器を着けて聞こえる声の「母音」を合わせ内容を理解。発声で表現する。

 石川県出身。普通学級の地元小中学校に通い、明るく友好的な性格もあり多くの友だちができた。小学2年で始めたサッカーは私立強豪高校で健聴者の仲間 ・・・

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