年間収入100万円…赤字ローカル線の運命やいかに JR久留里線沿線で実態調査 【ちば特 千葉日報特報部】

夕方5時過ぎ、上総亀山駅で久留里への出発を待つ久留里線の列車=8月、君津市
夕方5時過ぎ、上総亀山駅で久留里への出発を待つ久留里線の列車=8月、君津市

 JR東日本が7月、公表した地方鉄道の赤字路線。県内は内・外房線の一部や久留里線などが含まれた。中でも、衝撃的だったのは久留里線の久留里-上総亀山間。2020年度の年間収入はわずか100万円だったという。双方向型調査企画「ちば特(千葉日報特報部)」、今回は鉄道ファンの声にもおこたえし、存続が危ぶまれる千葉のローカル線・久留里線の上総亀山駅(君津市)で乗降客を調査。沿線住民の声などを聞いた。

(「ちば特」取材班、堅田功嗣)

◆乗客、住民に聞く 

 8月中旬、まずは上総亀山駅前で定点観測。同駅発の列車は1日9本。朝は4本があるものの、午前中の8時48分発木更津行きの後は午後2時26分発木更津行きまで、6時間近く列車は来ない。

 その次も、午後5時15分発の久留里行き(久留里で木更津行きに接続)まで3時間近く空く。以降は午後6、7、9時台に1本ずつあるのみ。ほとんど地元の通学通勤輸送に特化したダイヤとなっていて地元住民以外が利用するには使いにくい。到着する列車は8本。そのまま久留里方面に折り返す便が多いため、朝夜以外はほぼ同じ間隔だ。

◆鉄道ファンばかり?

 午後2時過ぎ、観光客が乗っている可能性のあ ・・・

【残り 1262文字、写真 2 枚】



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