デジタル作画で身近な風景 鮮やかな色彩美60点/田園地帯やいすみ鉄道 いすみ市在住イラスト作家 遠藤さん

 いすみ市のイラスト作家、遠藤シンさん(56)がパソコン上で身近な風景や女性のアニメキャラクターを描いた作品約60点を同市市民ギャラリーで披露している。風景は写真よりも際立たせたという昼、夕暮れ、夜の鮮やかな色彩美が見どころだ。

 「デジタル作画」と呼ばれる作品。専用のペン、タブレット、ソフトウエアでパソコン上で仕上げる。一般的に0.1ミリから引ける精密な線、1677万色から選べる膨大な色を使えるのが特徴。特に切れ目なく色が変わるグラデーションで威力を発揮するという。

 風景の題材は、田園地帯を走行するいすみ鉄道の黄色い車両をはじめ、外房の穏やかな景色が並ぶ。

 自らカメラで撮影した写真を参考に今年に入ってから制作した。「田んぼ、ローカル線、海岸線。日本の原風景と出合えた。けっこう絵になる町に住んでいると再確認した」と話す。

 「一番美しいものを描いているから。若い女性が入るだけで物語性が出る。女性が何を考えているか、自分なら何を考えるか。見る人に伝われば」。

 今後は「千葉房総君がくれた風景」と題し、こうした風景と女性をセットにした作品などで大人が癒やされる絵本の作製に意欲を燃やす。

 会期は10月6日まで。問い合わせは市生涯学習課、電話0470(62)2811。


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