
銚子市は27日、銚子漁港の水揚げ量が同日時点の速報値で18万8954トンだったと発表した。トップの北海道・釧路漁港(18万9416トン)と462トンの差が開いており、年間水揚げ量日本一達成が厳しい状況になっている。2011年~22年の12年連続で「日本一」だったが、主力のサバの減少が目立った。
市によると、銚子の水揚げは28日も続くが、まとまった量を見込める巻き網船の入港の予定がなく、22年の23万7028トンを下回る見込み。昨年2位だった釧路は水揚げ量が増えた。
銚子の25日までの水揚げ量を見ると、主力のマイワシは14万7816トン、サバは1万7338トン。サバは21年の10万715トンから大きく落ち込み、低調だった昨年の3万633トンも下回る。マイワシは好調だった昨年と比べ、8割程度にとどまっている。
2年ぶりに水揚げされたサンマは11トンと引き続き低調だった。
一方、25日までの全体の水揚げ金額は約271億381万円で、昨年の228億4840万円を既に上回る。
越川信一市長は27日の定例会見で「連続日本一が達成できないのは残念だが、首都圏最大の漁港であり、日本の漁業を支える港であることに変わりはない」とし「引き続き関係者と一体になり、港の整備や漁業振興に取り組みたい」と述べた。
サバやサンマの不振について「加工会社が影響を受けていて心配。水産加工の原料の確保も課題。注視したい」と説明した。
市によると、銚子漁港は1997年に水揚げ量日本一を初めて達成。日本一の連続記録は釧路の79年~91年の13年連続が最長。銚子の12年連続が続く。