余命六カ月、といわれたら

 昭和ひとけた生まれの私たち夫婦は、すでに七十歳を越した。年上の人たちに「七十を越すと一年が早い」とは聞いていたけれど、ほんとうに毎日がどんどん過ぎていく。

 「こうやって死に近づいて行くんだね」と夫が ・・・

【残り 686文字】



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