中谷順子選 【日報詩壇】

 いのちからがら 茂原 篠田基行

  どこかで火事が-
灰の燃えかす散らばって
焼けた紙幣炭片を拾った
ことは3月11日朝のこと
登校すると口々に言い合う
東京が空襲で焼かれたと

命からがらの地上射撃
ドドドドン!バリバリパン
低空飛行に一瞬しゃがむ
地上が波打つ爆裂音
怖いより死ぬかと震えた
グラマン戦闘機の襲 ・・・

【残り 1504文字】



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