中谷順子選 【日報詩壇】

 今日が始まる 茂原 吉川純子

しらじらと夜が明けて
遠くの国の誰かが
蛇口をひねって
冷たい水に手を触れる

突然犬が
わおんと吠えて
鳥が
いっせいに空に飛びたつ
始発のベルが鳴って
電車がゆっくりすべりだす

刻がカチカチッと進む
混沌とした思いを
巻き込みながら
今日が始まる

さて 新 ・・・

【残り 1490文字】



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