増成栗人選 【日報俳壇】

ひつそりとあり古民家の雛飾り 印西 渡邊和子
 【評】旅好きの私は雛どきの里を幾つも歩いている。おそらく山里の景であろう。訪ね来し人にも見えるところに飾られる大きな雛壇。長い歴史を持つ雛ならばこその世代を超えた静けさがあり、息遣いが聞こえる。「ひつそりと」の一語がこの雛を語るに ・・・

【残り 1246文字】



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