中谷順子選 【日報詩壇】

 秋の残骸
    船橋 鈴木 久吉
ぶどう棚に
置き忘れられている
秋の残骸
豊穣の宴で輝いていた
瑠璃色の瞳よ
饒舌のテーブル行き交った
甘酸っぱい恋人たちは
みんなどこへ行ったのだ
美の祭典を飾っていた
まだら模様の掌よ
華麗な風に乗っていた
悪戯っぽい舞子たちは
みんなど ・・・

【残り 1403文字】



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