【未明の砦】(262) 太田愛・作 藤岡詩織・画

 ◆第三章 反旗(四十四)

 國木田は応接テーブルの菓子折を手に取ると、胸くそが悪いので処分しようとでもいうように、ばりばりと音をたてて包装紙を破った。

 菓子業界では季節を先取りするらしく、 ・・・

【残り 828文字、写真 1 枚】



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