【未明の砦】(224) 太田愛・作 藤岡詩織・画

◆第三章 反旗(六)

 矢上はフェンスに凭(もた)れて最初の一本を飲み干した。夕暮れの空に妹の好きなピンククラウドが浮かんでいた。矢上は我知らず微笑んで口を開いた。
 ・・・

【残り 795文字、写真 1 枚】



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