【未明の砦】(156) 太田愛・作 藤岡詩織・画

◆第二章 追う者たち(五十七)

 薮下が通されたのは八畳の居間だった。今、暖かいのはその部屋だけだという。掘り炬燵(ごたつ)の上に読書用のランプと眼鏡、栞(しおり)を挟んだ分厚い本が ・・・

【残り 816文字、写真 1 枚】



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