【未明の砦】(76) 太田愛・作 藤岡詩織・画

◆第一章 発端の夏(六十一)

 そこからは沖に向かって全速力で泳いだ。
 
 水を掻き、水を蹴り、矢上は思った。
 
 自分のことをこんなに人に話したのは初めてだった。 ・・・

【残り 757文字、写真 1 枚】



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