【未明の砦】(40) 太田愛・作 藤岡詩織・画

◆第一章 発端の夏(二十五)

 寺の門をくぐり、敷石に沿って本堂の裏手に回り込むと、古い土塀に囲まれた墓地が姿を現した。その様相を目にした瞬間、期せずして四人の上に沈黙がおりた。BGMのように喋り続け ・・・

【残り 899文字、写真 1 枚】



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