【ソーダアイスキャンディー】(3) 作・東野あゆみ

「ソーダを買って来てくれないかい」

 その日の午後だったかそれとも次の日だったか、祖母からお使いを頼まれた。

「いくつ買ってくればいいの?」

「人数分」

「六こ?」

「そうだね」

「どこに買いに行けばいいの?」

「坂の上に駄菓子屋があるだろう? そこで売っているから、ふたりして行っといで」

 姉と私はビニールで編んだ買い物カゴと小銭入れを祖母から持 ・・・

【残り 1592文字、写真 1 枚】



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