海付農村から生まれた漁村-上方から関東へ先進技術移植『近世の漁村』荒居英次著【故郷の本たちへ河野良恒】(76)

 長生郡市で海辺の学校に教員として勤務することの長かった父は、漁村の人々の気質について「豊漁や祭りの時こそ景気はいいが、一度不漁となったらすっからかん、茶わんとはしだけになってしまっても全く気にしない」と語っていた。

 木更津市や富津市を10年以上取材した私も、九十九里浜と内房海岸の違いこそあれ、漁民たちの ・・・

【残り 1366文字、写真 1 枚】



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郷土の人の本