【うずしお高校浄瑠璃部】(199) ドリアン助川・作 茂苅恵・画

 ◆第六章 潮流(二)

 よっしんがあくびをしながら空を指さした。

「あれ、彩雲いうんやろ」

 言葉に成り切らない、めりはりのない声の響きだった。圭介の耳には、山羊かなにかの ・・・

【残り 751文字、写真 1 枚】



  • Xでポストする
  • LINEで送る