【うずしお高校浄瑠璃部】(169) ドリアン助川・作 茂苅恵・画

 ◆第五章 鮎屋の滝(七)

 竿先を引きこむ力は、圭介を驚かせるほどの強さに満ちていた。竿ごと海に引っ張られて、圭介は本能的に肘を曲げた。竿を体に引きつけ、魚の抵抗に耐える。その圭介の横で、「う ・・・

【残り 859文字、写真 1 枚】



  • Xでポストする
  • LINEで送る