やなせさんに“恩返し” 朝ドラ「あんぱん」出演者へ技術指導 佐倉のパン職人・竹谷光司さん(77) 劇中提供も、深いこだわり

「Bakery&Cafeつむぎ」前身店オーナーの竹谷光司さん=22日、佐倉市
「Bakery&Cafeつむぎ」前身店オーナーの竹谷光司さん=22日、佐倉市
店の壁面には「あんぱん」番組ポスターと出演者のサインが飾られている
店の壁面には「あんぱん」番組ポスターと出演者のサインが飾られている
「あんぱん」劇中でも使用された「Bakery&Cafeつむぎ」のつぶあんぱん
「あんぱん」劇中でも使用された「Bakery&Cafeつむぎ」のつぶあんぱん

 「アンパンマン」作者のやなせたかしさんと妻の暢(のぶ)さんをモデルとしたNHK連続テレビ小説「あんぱん」の撮影に、佐倉市のパン職人、竹谷光司さん(77)が協力している。劇中に登場する昭和初期から戦後にかけて食べられていたパンの製作や、出演者へのパン作りの技術的な指導を手がける。オファーを受けた経緯や、当時のパンを再現する苦労、パン作りへの思いを聞いた。

 竹谷さんは佐倉市ユーカリが丘のパン屋さん「Bakery&Cafe つむぎ」の前身店オーナー。息子夫婦が引き継いだ店内には、約70種類の多種多様なパンが並び、購入客がトングを手に行き来する。

 国産とカナダ産の小麦をブレンドし、中に北海道産小豆で作ったあんを詰めた「つぶあんぱん」(税抜き230円)は放送中の「あんぱん」の撮影でも使用された。自家製酵母を用いて焼き上げる「全粒粉クレセント」(同260円)も人気だそうだ。

 竹谷さんは北海道出身。製粉会社を定年退職した2010年、社員時代に移り住んだ佐倉市に「美味しいパンの研究工房 つむぎ」をオープンした。会社で営業や研究開発を行っていた当時から「パン屋を開きたい」と希望を抱き、20代の頃に3年間ドイツで本場のパン作りを学んだ。その傍ら全国のパン作りに関わる若手を集めた勉強会も主催し、日本のパン業界の発展に尽力した。

▼嫌いな子どもはいない

 「ドラマに携わ ・・・

【残り 910文字、写真 1 枚】



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